[コラム] P8liteで歩数計アプリが使えなくなった


sv0078a.jpg通話はガラケー(通話のみ最低プラン)、データ通信は格安SIM+SIMフリースマホの2台持ちで“ケチ道”を邁進する筆者にとって、9月に入って困った問題が生じて頭を痛めている。使用しているP8lite(HUAWEI)のOSがAndroid 5.0から6.0に更新して6日後のある日、突如「歩数計アプリ」のカウントが止まってしまったのである。

HUAWEIが7月29日にOSの更新を発表した時からイヤな予感はしていたものの、うんともすんとも音沙汰がないまま1ヶ月以上たって遂に通知が来た。アップデートは無事終了。動作はなめらかになり、切り残しがあるような不細工なアンコンがまともな形状になってひと安心したのも束の間、歩数計アプリが動かなくなってしまった。


sv0078b.png筆者が愛用するアプリは「Accupedo」で、毎日の歩数を記録しつつ、RenoBodyと連動させてキャンペーンのクーポンをゲットしたり、WAONポイントをセコく貯める小市民的なライフをエンジョイしていた。「Accupedo」は他の歩数アプリに比べて歩数が正確(やや高め)で、記録面も充実、何よりも電池消費が圧倒的に少ないので重宝していた。


この手のトラブルは筆者のような知識の乏しい高齢者にとっては頭の痛い問題だが、まずは基本的な設定の確認、本体の再起動、アプリのアンインストールと再インストールを行った上で、症状に改善が見られないことを確認して、HUAWEIのサポートへメールで問い合わせてみた。


同じSIMフリースマホ AQUOS SH-M02(Android 5.0)と arrows M03(Android 6.0)にもAccupedoをインストールしてみたが、国産スマホではまったく問題なく動いている。

HUAWEI(ファーウェイジャパン《華為技術日本株式会社》)からの回答は次のような基本的な対処法ばかりで、この程度の初歩的なことは無知な筆者といえども確認済みだ。改善されない場合にはアプリとバージョンを教えて欲しいとのこと。

・設定>アプリ>該当アプリ>ストレージ>キャッシュを消去→端末の再起動
・端末管理>「タップして最適化」をタップ>スキャンし最適化
・端末管理>システム最適化
・設定>詳細設定>メモリとストレージ>ストレージクリーナー


HUAWEIのサポートはあまりアテにならないため、次に筆者が試したことは、「Accupedo」以外の歩数アプリ(Pacer、StepWalk、CH歩数計、Navitime ALKOOなど)をいくつか試しに入れてみて、正常に動くかどうかを確認した。

sv0078c.jpg

基本的に「設定→詳細設定→バッテリーマネージャ→保護されたアプリ」で当該アプリの保護を有効にした上でアプリのスイッチをオンにすれば、スリープ時でも歩行はカウントするはずだ。ところが、どのアプリでも共通して始めの数歩~数十歩をカウントしただけで停止し、アプリ内の感度調整を行ってみてもダメで、Accupedoに限って発生する不具合ではないことがわかった。

sv0078d.jpg

ここで疑ったのは、Android 6.0のDozeモード。更新から6日たってから不具合が出た、というのが原因の特定が難しいところだが、Dozeモードが原因で不具合が発生する場合があることはどこかで読んだ記憶がある。はて、Dozeモードとは何ぞや? 「Doze」とは「居眠り」のことで、Androidデバイスを使用していないスリープ時のバッテリーの消費を抑える機能のことらしい。ところが、いくら探せど、設定メニューの中に「Doze」という設定箇所が見つからない。

sv0078e.jpg

ようやくわかったのが、Dozeとはユーザ側で選択する省電モードのことではなく、Android 6.0や7.0のウラでデフォルトで有効化されている機能の1つで、特段設定なしでスリープ時のバッテリーが持つように設計されているということだが実際にはAndroid 6.0に更新してかえって電池消費が激しくなった。Google系のアプリはシステム上Dozeが無効化されているが(LINEも許可)、他のアプリで不具合が出る場合はアプリ毎にDozeモードの無効化を許可にしなければならない。筆者の考えはまさにここへ辿り着いたのである。

「設定」→「アプリ」→下(左)にある「詳細設定」
→「バッテリー最適化を無視」
→右上の「 ∨ 」から「すべてのアプリ」を選択(ここの発見が難所!)
→Accpedoを選択
→「バッテリー最適化を無視」を「許可しない」→「許可」にする
これでDozeモードは無効になる


これで起動したところ、なるほど、アプリは途中で停止することなくカウントが継続する改善がみられた。ところがどっこい、スリープになるとカウントが停止してしまう。アプリによって表示が異なるが「アプリが停止した」、「加速度センサーに不具合が生じた」などと通知メッセージが出る始末。

sv0078f.jpg

アプリを再起動すると再びカウントを始めるがスリープになると停止する。恐らくはAndroid 6.0上でスリープ時に加速度センサーの機能を阻害する働きがあると推測し、これを指摘するとともに解除するための設定方法をHUAWEIに求めた。

2日おいてHUAWEIから「弊社でも同様の現象を確認し、ご指摘の通りアップデート後のP8liteの仕様とアプリの互換性等による原因のため設定変更等によって改善する事はできず、解決策をご案内する事が困難な状況でございます。お役に立てず申し訳ございません。」というつれない返事が届き、改善を行う気がまるでない様子にがっかり。十分なチューニングをせずにAndroid 6.0へ更新させておきながら、対応できないとは・・・

sv0078g.jpg

価格.comの「クチコミ掲示板」をみても後継機のP9lite(Android 6.0)でDozeモードを解除しても歩数アプリがスリープ時に動かなくなるという不具合が投稿されているので、困っている人間は筆者だけではないようだ。HUAWEIのスマホは国産スマホに比べてマニアックな仕様である反面、設定が複雑でデフォルトでは使えないのが難儀で、歩数アプリを日常の必需品とする筆者のような老ユーザは泣き寝入りしてHUAWEIを見限るしかないのだろうか。

sv0078h.jpg

電池消費が非常に激しくなり、多くのウィジェットが自動更新しなくなるなどAndroid6.0になってロクなことがなく、以前にプッシュ通知に不具合があって修理に出したときは、「異常はみられませんでした」と本体をリセットだけして返してきたという腹立たしい対応もあった。価格と見てくれの良さに惹かれて中華スマホに手を出すのは要注意だ。

sv0078i.jpg


人気ブログランキングへ この記事を面白いと思った方はクリックをお願いします

ブログランキング・にほんブログ村へ

このエントリーをはてなブックマークに追加

[ 2016/10/22 ] コラム | TB(-) | CM(-)

バレンボイム=シカゴ響のチャイコフスキー/イタリア奇想曲

sv0040i.jpg
チャイコフスキー/イタリア奇想曲 作品45
ダニエル・バレンボイム指揮 シカゴ交響楽団
Recording: 1981.3.25,27 Orchestra Hall, Chicago
Recording Producer: Steven Paul (DG)
Recording Director: Werner Mayer
Recording Engineer: Klaus Scheibe
Length: 15:42 (Digital)
TOWER RECORDS  amazon  HMVicon


バレンボイムはシカゴ交響楽団に1970年代から客演し、イエロー・レーベル(ドイツ・グラモフォン)に積極的なレコーディングを行っている。このチャイコフスキーの管弦楽曲を収めたアルバムは、バレンボイムがシカゴ交響楽団の音楽監督に就任する以前のもので、会場は録音の“メッカ”となったメディナ・テンプル(回教寺院)ではなく、シカゴ響の本拠地、オーケストラホールが使われている。

sv0077j.jpgこのホールを録音スタジオとして使う場合は、前方の座席をすべて取り払い、ステージを広くして布などを張り巡らしていたという。

その卵形をしたデッドな響きで知られたオーケストラホールこそがシカゴ響の強力なブラス・セクションを生み出したという伝説めいた話がおもしろく、名物奏者を揃えたブラスの桁外れのパワーは他のオーケストラの追随を許さない。


sv0077a.jpgここでは、南国情緒にとんだ民謡の名旋律がメドレーで登場する澄明爽快な“イタ奇”を、バレンボイムがワーグナーの楽劇ばりにドラマティックな劇音楽に仕立てる大芝居を演じている。
TOWER RECORDS  amazon  HMVicon

ヴィルトゥオーゾ楽団の機能性を十全に生かしながら、「ここぞ」という局面で爆音を轟かせる迫力は冠絶しており、シカゴ響がフル・パワーで爆発するタランテラ舞曲やコーダの空前絶後の一撃など、次元を超えた超弩級のダイナミズムを心ゆくまで堪能させてくれる。

「思う存分シカゴ響を鳴らしきる! 序曲《1812年》などそれを実証してみせたような演奏である。全開した金管セクションの迫力、ズンと響くトゥッティのヴォリューム感、派手な打楽器など、バレンボイムはスケールの大きいテンポ設定で痛快にまとめてみせる。特に終結部など未曾有の高揚感をおぼえる。こうした演奏は概して大味で雑なものになりがちだが、解釈的にはむしろ緻密に設計されている印象がある。完全に同オケを乗りこなしている。」 斎藤弘美氏による月評より、UCCG8029、『レコード芸術』通巻第617号、音楽之友社、2002年)



第1部 アンダンテ・ウン・ポーコ・ルバート
sv0077b.jpg活力のある〈騎兵隊ファンファーレ〉で開始するブラスの響きは、これぞシカゴ響を聴く醍醐味に尽きるといってよく、エッジの効いた歯ごたえのある音は、グラモフォンらしいリアリティにとんだものだ。

〈舟歌主題〉をワーグナーの楽劇のように悲痛な表情と大きな身振りで揺さぶるところはいささか芝居じみているが、“ジャーマン・サウンド”とよぶに相応しい重い響きがバレンボイムの棒によって入念に弾き出されてゆく。

TOWER RECORDS  amazon  HMVicon
sv0077k.jpg

「シカゴ交響楽団は、私がジャーマン・サウンド(ドイツ的な音)と呼んでいる、非常に特別な音を持っている。アメリカ的なヴィルトゥオジティと化合した重量感のあるジャーマン・サウンドだ。そのサウンドは他のアメリカの楽団の持っていない音だ。堅実なヨーロッパ的基盤とアメリカのヴィトゥオジティの結合、いわゆるドイツ製のIBMのような非常に幸運な結合といえる。」 ウィリアム・バリー・ファーロング著『ショルティとのシーズン』より、マクミラン社、1974年)


sv0077c.jpgポッキシモ・ピウ・モッソ(94小節)でオーボエが二重奏で歌うのは、イタリア民謡〈美しい娘さん〉。リズムが重たいが、やわらかなコルネットのメロディー、しっとりと奏でるヴァイオリンの第2楽句、コクのあるチェロの経過句など、名人芸が次々に飛び出すと感興が大きく高まってくる。

TOWER RECORDS  amazon  HMVicon
sv0077l.jpg

グロッケンシュピールが彩る煌びやかなメロディーに、ブラスの3連符リズムがガッシリと喰らい付き、爆音のように打ち込まれる和音打撃や痛烈なシンバルの一撃(173小節)を皮切りに、3連打撃の連続パンチで「これでもか」と畳み掛けるさまは痛快で、シカゴ響の猛者たちを奮い立たせるバレンボイムの“荒ワザ”をとくと堪能させてくれる。


第2部 アレグロ・モデラート
sv0077d.jpgイタリアのカーニバルを思わせる陽気な〈導入旋律〉(180小節)は、天才バレンボイムのキレのあるリズム感覚とアグレッシヴな突進力の独壇場。

第1ヴァイオリンとフルートの躍動の中からオブリガート・ホルンが突如浮かび上がってくる音場は気味が悪いほどで、クラウス・シャイベ(エンジニア)の腕が冴える。

TOWER RECORDS  amazon  HMVicon
sv0077m.jpg

《イタリア奇想曲》のメインテーマ〈第2部主題〉(練習番号D)は、指揮者が少しねばり腰で歌うところがユニークで、通俗的なメロディーを安直に流さず、ドイツ流儀の拍節をまもったフレージングで捌くあたりは格調の高さを感じさせてくれる。
sv0077n.jpg

〈舟歌主題〉の再現など、まるでブラームスを弾くような深い呼吸のアウフタクトが印象的で、コクのあるフレージングと弓の根元でぐいと弾ききる重心の低い音はバレンボイムの面目が躍如している。


第3部 プレスト
sv0077e.jpgサルタレッロのリズムにのった〈タランテラ舞曲〉(291小節)で、いよいよシカゴ響の猛者たちが「そろそろ行くぜよ」と仕掛けてくる。

「ドカン!」と一発、派手にぶち込む大砲のような一撃が凄まじく、これには仰天する。シンバル、大太鼓、ハープ、タンブリンの打楽器群もくわわって、これを一斉に鳴らしたときの途轍もない衝撃音は、シカゴ響(教)信者ならずとも思わず快哉を叫びたくなること請け合いだ。

TOWER RECORDS  amazon  HMVicon
sv0077o.jpg

sv0077f.jpg3連打撃で畳み込むキレのあるリズム感と底力のあるパンチ力は、あたかも牛刀で鶏肉を裂くような快感があり、“弦付きブラバン”ならではの曖昧さの介在する余地のない鮮烈な響きが聴き手を圧倒する。

精緻で、しかも筆圧の強い響きは、高精度のデジタル録音によって一段とキレが増し、じつに聴き映えがする。タランテラの連続打撃から勢いよく弦を駆け込ませ、トロンボーンがリテヌートをかけるところの手に汗握る緊迫感は、スリリングの極みといえる。

TOWER RECORDS  amazon  HMVicon

「どんな人でも、初めてコンサートでシカゴ交響楽団を聴いたときの衝撃は大きいだろう。車に例えれば、日本や欧州のRVに慣れていたところ、ハンヴィー(6000ccの重力3トンの4輪駆動車)が現れたという感じか。とにかく聴こえてくる音に目ならぬ耳を漲ることになる。それぞれのパートの音が極めて鮮明に聴こえ、しかも力強い。それがベートーヴェンであっても、ブルックナーであっても、これほど様々な楽器が鳴っていたのかと思うほど、多くの楽器の音が聴こえてくる。まさに史上最強のアンサンブルである。」 山田真一著「躍進し続けるキング・オブ・オーケストラ」より、2003年来日公演プログラム)



第4部 アレグロ・モデラート
sv0077g.jpgイタリア民謡〈美しい娘さん〉が総奏となるアレグロ・モデラート(455小節)は、ヴィルトゥオーゾ・オーケストラが持てるパワーをフルに発揮する。

トランペットとタンブリンが鋼のようなリズムを打ち込む迫力は次元を超えたもので、弦楽器、ホルン、木管が朗々と歌う民謡主題は、筋肉の付いたプロレスラーのようなイタリア娘を連想させ、骨格のガッシリした、スケールの大きな音楽だ。
TOWER RECORDS  amazon  HMVicon

「南国情緒なんぞ糞食らえ、バレンボイム様のお通りだ!」といわんばかりに、天下のスーパー・オーケストラを不羈奔放に操り、パンチを効かせて爆進するところはやり過ぎの感はあるが、その大言壮語ぶりがゾクゾクするような興奮を煽っている。


第5部 プレスト
sv0077h.jpg〈タランテラ主題〉から突入するピウ・プレスト(549小節)は全管弦楽の総力をあげたシカゴ響の怒号とパワーが全開だ。

急迫的に追い込む2拍子のキレのあるリズム打ち(573小節)はもとより、プレスティシモ(597小節)から一気呵成に突進する仮借のないコーダは、ガソリンを満タンにした重戦車を馬車馬のように駆り立て、圧倒的なエネルギーと究極のダイナミズムをフル稼働する。
TOWER RECORDS  amazon  HMVicon

「これでも喰らえ!と言わんばかりの爆発的なとどめの一撃は、シカゴ響が本気で鳴りきった時の威力をまざまざと伝えている。
これはバレンボイムが、巨大な管弦楽による重量級のサウンドで描いた壮大なイタリアの痛快活劇で、ヴィルトゥオーゾ・オーケストラの究極のパワーを知らしめる“爆演マニア”垂涎の一枚だ。


人気ブログランキングへ この記事を面白いと思った方はクリックをお願いします

ブログランキング・にほんブログ村へ

このエントリーをはてなブックマークに追加

[ 2016/10/08 ] 音楽 チャイコフスキー | TB(-) | CM(-)